日タイロングステイ交流協会は、健全で安全なロングステイライフの実現を目指しています。

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日タイロングステイ交流協会

日タイロングステイ交流協会便り(2023年2月)

2023年02月15日(水)

「すべての人のための持続可能な
蛋白質資源としての昆虫食 Edible Insects」を

2022 年 3 月の協会便りとして配信しました。 (協会ホームページにも掲載)
食料・食品問題はロングステイ・移住の重要項目であるので、「日本での昆虫食自販機設置の増加」など この1年間の変化を併せてご報告します。

1 2022年3月報告概要

① 1960 年代まで日本では55種の昆虫が食べられていた。筆者が地縁・職縁のあった長野県は食文化としても定着しており、イナゴ・ザザムシ・カイコ・ゴトウムシ・スズメバチ・コウロギなどが身近にあった。
② 2013 年 FAO 国連食糧農業機関の*EDIBLE INSECTS 報告はインパクトがあった。人口増、食料(蛋白資源)不足。 動物蛋白の供給(生産)は広大な土地施設・大量の餌や水・労働力・長期間が必要でコストが高い。さらに環境問題の制限が厳しい。これらの重要諸課題に対する有効な解決策が「昆虫食」である。
③ タイ王国大使館 シントーン大使以下 専門家の発信
 世界の26億人が昆虫食を体験。「世界の台所」を標榜するタイ王国は昆虫食を推奨する。タイ国内では昆虫食の養殖は盛んである。低コスト・タイ気候に好適。2018 年以来 高成長。28千以上の農家が194種飼育。食品規格(コウロギなど)も設定。EU やメキシコと輸出合意。 安全・高品質・新鮮な養殖昆虫食を供給する。
 タイ王国は世界最大の昆虫食国。タイ人は 100%が昆虫食経験(日本人は 47%)。バンコクではパン(コウロギ)、バーガー(蚕)、ラーメン(コウロギ)、煎餅・菓子の材料。 日本食の好きなタイ人は寿司ネタにしている。
* 生産量(アウトプット)1kg当たりの 牛畜産 対 コオロギ養殖の比較
 水 量 14515リットル 対 198リットル 77分の1
 餌 量 19kg 対 1.7kg 5分の1
 温室効果ガス排出 2850g 対 1.6g 1780分の1

2 昆虫食への日本の取組みの進展(自動販売機)

 低食料自給率の日本は昆虫食の研究開発・生産販売も遅れており、遅ればせながら政府・大学・民間の研究開発の動きも活発になりました(ムーンショットプロジェクト)。特に「昆虫食忌避感」から商品開発や販売に苦労していたが、(昆虫食専用)自動販売機の設置が増えてきた。今後 日本が得意の自販機が問題解決の手段になると期待できる。
 2023年2月の設置自販機数は全国(北海道から鹿児島まで)約70機である。

 渋谷(東京)は注目されている。自販機設置の苦労は少なく「のぼり」などで宣伝。品目は 従来のフレーバーや粉末だけでなく、リアルな昆虫もある。今後の市場動向を注視したい。

3 タイ王国の日本食レストラン

 JETRO 2022/12「タイ国日本食レストラン調査」

タイ王国の和食店(日本食レストラン)店舗数は、コロナ禍でも5000店を突破し、過去最大の増加(前年比 22%、955店)で5325店になった。バンコク・近郊5県・地方とも増加している。業種では2020 年以来トップ3は「 寿司、(総合)和食、ラーメン」である。タイ食文化でない?「生物 なまもの」の寿司店が1421店(27%)で1位である。30 年前の駐タイ時代にタイ人スタッフを寿司店に案内すると「カリフォルニア巻(アボカド)」が大人気で驚いたことを思い出す。

*日本で馴染みのコンビニ(711、ファミマ、ローソン)もタイ国で人気がある。トップの 711 は12千店(日本に次いで世界第2位)で飲食品・生活必需品が揃っており、タイ人の注目がさらに高まっていると聞く。 「味の好み」か「日本人気」なのか、タイ在住ロングステイヤーにお聞きしたい。また コンビニ店内の「自販機」は人手不足とコロナ禍で(2018 年から急増している。

以 上

 

 引き続き 日タイ ロングステイ交流協会へのご協力ご支援をお願い致します。

日タイ ロングステイ交流協会
理事 事務局長 上東野幸男

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