日タイロングステイ交流協会便り(2021年4月)
2021年04月30日(金)
1. コロナワクチン接種事例
三度目の緊急事態宣言発出でコロナ感染は予断を許しませんが、ようやく医療従事者おおび高齢者へのワクチン接種が始まりました。 近々各位も接種を受けられると思いますので、最近接種を受けた方から聴取した内容を下記にご報告します。
[千葉県・まん延防止重点措置地区:コロナ患者は受入れていない中規模病院の管理職]
医療従事者への接種は予定からかなり遅れている。ワクチンも接種前日に入手。約100名の職員の中で、希望者88名が第一回の接種を受けた。 接種時の痛みは殆んど無い。数名に4時間以降に頭痛・蕁麻疹・下痢症状が出た。翌日にはほぼ全員が接種部に痛み、2割の職員に発熱・倦怠感の副反応が出たが、翌々日は無くなった。
若い年代に副反応が多く、強い。アレルギ―体質の方は何らかの副反応が出ている。
近くの病院では2回目接種者の7割がより強い副反応が出ていたので、注意が必要(翌日は予定を入れない等)。 副反応対策としては市販薬アセトアミノフェン(カロナール、ノーシン、セデス等)が有効である。
2.タイ王国コロナ感染状況
1 コロナ感染
タイ王国のコロナウイルスの感染に対し、昨年3月発令の非常事態令措置は本年5月末まで延長されている。その間の感染者数は減少から急増と大きな波で、第三波に突入している。既にご報告のとおり11月までは感染者拡大を抑えて収束も予想していた(5月の累計感染者3081人・死者57人は 11月末 累計感染者3998人・死者60人)。
しかし サムットサコン県の漁業産業で働くミャンマー人のクラスター発生で12月は累計6976人。さらに各地の感染拡大で2月末25951人、3月末28821人に。
*2月にサムットサコン県の工場7カ所を封鎖。従業員5万人の殆どがミャンマー人。
4月は中旬のタイ正月ソンクラーン(水掛け祭り)に行動制限をかけたが、一日の感染者発生は、上旬の200人前後/日から、最近2000人超/日(人口比で日本と同程度)に急増している。
*4月28日は 感染者2012人・累計61699人、死者は少なく累計178人。政府は行動制限の見直しなどの2週間の規制強化策を発表している(18日発効)。
2 ワクチン関連
ワクチン接種は2月28日開始した。中国製とアストラゼネカで、プラユット首相は3月16日にアストラゼネカを接種。
*4月28日までで、1回・2回接種合計は累計約128万人であり、8月末の接種目標は30百万人(人口68万人の44%)である。
また 政府は4月19日にコロナワクチンパスポートの導入を発表した。ワクチン接種者が海外に渡航する場合、ワクチン接種者であることを証明する免疫証明書になる。
3.医療ツ―リズム世界トップのタイ病院には大打撃
アメリカJCI認証病院が世界第5位の61病院(日本は30病院)で医療ツ―リズムに注力してきたタイ王国の民間大手病院の業績は悪化している。外国人の入国制限とコロナの検査や感染者受入による一般患者の減少が影響している。
* JCI : Joint Commission International 世界で1014病院を認証
在留邦人や日本人旅行者が受診しているBDMS・バムルンラード・サミティヴェートなどSET(証券取引所)上場のトップ13病院の2020年決算は9社が減収減益である。
例外は 12月のコロナ第二波、3月の第三波を政府と連携してコロナ検査や治療を行いコスト削減をした病院は業績良好であった。
最近 (タイ感染第三波で)病床が逼迫して、ホテルと提携した「ホスピテル」でのコロナ患者の受け入れも始まった。
以 上
引き続き 日タイ ロングステイ交流協会へのご協力ご支援をお願い致します。
2021年4月30日
日タイ ロングステイ交流協会
理事 事務局長 上東野幸男