日タイロングステイ交流協会は、健全で安全なロングステイライフの実現を目指しています。

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日タイロングステイ交流協会

日タイロングステイ交流協会便り(2020年8月)

2020年08月01日(土)

流行り風 十七屋から ひきはじめ  江戸川柳

江戸時代も 疫病の感染拡大の源は各地を広く移動している元気な若者でした

 7月号便りに、日本は新型コロナCOVID-19 感染が少ないタイ王国やベトナムなど四ヵ国とのビジネス往来(出入国)緩和の7月合意を目指していると書きました。
 しかし7月の日本の継続感染拡大によって合意は足踏み状況が続いています。世界の6月末累計感染者数1034万人・死者51万人から、7月末は感染者1708万人・死者67万人に急増。日本もタイ王国やベトナムに比べて増加の一途です。

(NNA 数値)

国名6/30 感染者
(死亡者)累計
7/31 感染者
(死亡者)累計
人 口
万人
イ 在留邦人 2018/10
ロ 在日外国人2019/6
ベトナム355
(ゼロ)
509
(ゼロ)
9,467イ 23,125人
ロ 371,755人
タイ王国3,171
(58)
3,310
(58)
6,871イ 75,647人
ロ 53,713人
日 本18,593
(972)
34,372
(1,006)
12,563

 7月 新感染者はベトナムで154人、タイ王国で139人。死亡者はベトナムが累計 ゼロのまま、タイ王国の新死亡者はゼロ。日本は7月の感染者約16千人・死亡34人ですが、さらに四ヵ国に加えて中国・韓国・台湾・マレーシア・カンボジア・ミャンマー・ シンガポール・ブルネイなどともビジネス往来の交渉を開始しようとしています。

 流行性風疫(インフルエンザ)は各地を移動できる「飛脚」が感染源であると言う「江戸川柳」は 現在コロナ禍にある日本社会の教訓になるかと思い、当時の資料を調べました。

 江戸時代(慶長8 年・1603 年~慶応4 年・1868 年)には 戦乱は終了しましたが、天災(地震・噴火・洪水)や飢饉などで多くの死者が出ています。さらに 流行疫病の天然痘、麻疹はしか、赤痢、ころり(コレラ)などの被害は甚大でした。ただし外国には鎖国政策、国内には道中手形や関所監視などで移動を制限したことが、結果として疫病流行防止には極めて有効であったことは確かです。鎖国は 慶長19 年・1614 年~安政5年・1859 年までで、外国貿易は長崎など4場所に限定。廃止した幕末安政5年、ペリー艦隊の乗組員からコレラの感染が始まり、江戸では10万人がコレラで死亡したと言われています。

 川柳に取り上げられた(新型コロナに関連する)「流行り風」(流行風疫・インフルエンザ)に注目すると、1614 年から20数回の流行があり、享保時代は夏の1か月江戸で数万人が亡くなり、通常な葬儀ができないので死者を海に流したと伝えられてます。町人の居住地区では1平方キロメータの人口が5~6万人と密集し、日常生活も密接・密着でした。
* なお 天然痘などで幼児死亡が多かったので、当時の平均寿命は40歳程度でした。

 「十七屋」は有名な日本橋の「飛脚問屋」で、雇われた町飛脚は各地を往来しました。当時 風疫は長崎(九州)→関西→関東→東北の順に流行した。呼び名も琉球風、薩摩風、稲葉風邪、御猪狩風、ネンコロ風。評判高い名前「お七風」「お駒風」「谷風」もあります。
* 無敵横綱の谷風は、流行終了後に現役のまま流行り風「谷風」で急逝しました。当時は医薬の疫病対策はほとんど無力。湯治や自然治癒、もっぱら現在も伝統が続く加持 祈祷(神田明神)や対策イベント(両国花火打上)で罹病防止や疫病退散を祈っていた。
* 私事ながら 寺の先祖代々の墓地に安政3年死去女性の「戒名だけの墓石」がある。仏壇の過去帳とも一致するが、俗名や享年はなく、家系図でも不明。墓石建立者は幕末~明治の家長であるが、戒名の格・文字からは夭折した女性と思われる。コレラ上陸前の安政3年なので、病気はコレラではなかったことは確認できた。

 

「PAI THIAO 旅に行く」 タイ王国 新キャンペーン

 観光関連はGDP の2割、インバウンド4 千万人(2019 年)の観光立国であるタイ王国は 3月発令の非常事態宣言をさらに8月末まで延長して、新型コロナ対策を緩めていない。24 時間予約なしでPCR 検査を行い、前述のように新型コロナ感染を抑え込んでいる。

 外国人旅行者の入国禁止、帰国者・外国人労働者の入国は全員PCR 検査実施を継続する一方で タイ国民の国内旅行に新しい振興策を開始した。
 内容は 宿泊代・航空券料金の補助(40%)、飲食や買い物に使えるクーポン券の付与である。当然ながら旅行者のマスク着用、アルコール消毒などは厳格に監視している。

 

タイでの安全のしおり

 在タイ日本大使館から令和2 年(2020 年)「タイでの安全のしおり」が配信されました。
 下記にアクセス下されば閲覧できます(20頁)
https://www.th.emb-japan.go.jp/files/000207735.pdf

以 上

 

 引き続き 日タイ ロングステイ交流協会へのご協力ご支援をお願い致します。

2020年7月1日
日タイ ロングステイ交流協会
理事 事務局長 上東野幸男

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