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日タイロングステイ交流協会

タイ旅紀行最終回 ~サムットソンクラーム県メークローン~

2009年05月22日(金)

タイ旅紀行最終回

サムットソンクラーム県メークローン

 090522-1いよいよ今回が最終号になりました「タイ旅紀行」。思えば2003年8月から丸々6年間自分でも良く続けてきたものと自分でも感心しています。このような旅を続けてこられたことは、私の人生にとってすばらしい思い出となって心に残ることと思います。私はタイが大好きです。この旅紀行を通じて、少しでも皆さんにタイのこと知っていただけたら幸せです。私は日本に帰ってもまたタイに戻ってくるつもりです。皆さんもぜひタイにいらしてタイの魅力に触れてみて下さい!


さて、今回の旅は今までで最も印象に残っている場所、サムットソンクラーム県メークローンにもう一度行ってきました。ここはすでに2回も行っていますが、何度行っても面白い見飽きないところです。

 

ウォンウィエンヤイ駅から無賃乗車 !?

 5/17(日)午後3時にBTSアヌサワリー(戦勝記念塔)駅から電車に乗って、まずは開通したばかりのウォンウィエンヤイ駅に。途中、在来線との接続駅サパーンタクシンで駅の様子を見ようと下車しました。すると、駅の前後は上下1本ずつの複線でしたがホームは単線になっています。ホームには上下の各列車が交互に入って来るため、どうしても数分間隔で電車を運行しなくてはならず、これが原因でラッシュ時には混雑するのではないかと思います。一通り観察を終え、また BTSに乗り込みウォンウィエンヤイ駅に到着です。

 

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アヌサワリー(戦勝記念塔)後ろはBTS(左) 単線区間のため電車が通り過ぎるまで一方は待機です(右)

 

 BTSウォンウィエンヤイ駅と国鉄ウォンウィエンヤイ駅は500mくらい離れているため、バイクタクシーに乗って移動。国鉄ウォンウィエンヤイ駅は広い通りの狭い路地を入ったところにあるとても小さな駅で、初めての人はうっかりすると見過ごしてしまいます。早速切符を購入して1 6時半発の列車に乗り込みました。現在、タイ人は乗車賃フリーとなっているため、窓口で「タイ人ですか?」と聞かれました。「タイで税金も払っているし、自動車の免許証も持っているのでタイ人と同じです。」と、咄嗟に変な説明をしたのですが、しばらく考えてから「それならOK」といってタダにしてくれました(笑)。

 

買い物客でごったがえす港町マハーチャイの魚市場

 この路線はタイの国鉄には珍しく1日に1 7 往復もの便があって、さらに3本に1本の割合でエアコン付の車両となっています。残念ながら今回乗った列車は、全車両3等のエアコン無しディーゼル列車でしたので、窓を目一杯開け外の風を入れて涼をとりました。田園風景を眺めながら走り続けること約1時間でマハーチャイ駅に到着です。

 マハーチャイは港町ですので、駅を出ると両側びっしり海産物店が立ち並び、買い物客でごったがえしていました。列車の運賃がフリーのせいもあって、バンコクからの買い物客が多いとのことでした。通りの裏側にある魚市場に入って見ましたが、小さな魚から大きな魚まで色とりどりの魚が所狭しと並べられていました。

 さて、日が暮れてきたので恒例の宿探し。次の日は、朝が早かったので駅の近くで見付けたかったのですが、結局少し離れた1泊 300バーツ、エアコンなし扇風機のみの宿に泊まることにしました。この日は蒸し暑く、とてもエアコン無しでは眠れないので、近くのエアコンの利いたKFCに入って2時間くらいねばりました…

 

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生きのいい魚が沢山(刺身で食べたかった!)(左) 脱線しないかひやひやでした(右)

 

お目当ての地メークローン列車は特等席で!

 翌日は早朝5時に起床。魚市場の活気を横目に渡し舟で大きな川を渡って対岸のバーンレーンに行き、そこからさらに延びている鉄道に乗って、いよいよメークローンに向かいます。どうしても列車からの綺麗な景色を撮りたかったので、車掌に無理を言って運転室に入れてもらいました。特等席からの眺めは最高で、約 20 分間の様子を写真に撮り続けました。途中で列車が突然止まったので何事かと聞くと、朝の一番列車が通過したとき線路が破損したため、長さ5mほどの線路を取り替えているという事でした。特等席からのその様子を見ていると線路同士をつなぐ金具はしっかり取り付けましたが、枕木に打ち込む犬釘はまだ打ち付けないうちに、列車はそろりそろりと渡って行きました。塩田風景の広がる景色を眺めながら、約1時間でメークローンに到着です。

 今回のお目当てはこのメークローンにあります。それは通称Railway Market(鉄道市場)と呼ばれる市場で、線路のすぐ際に商店が立ち並び、線路の上に被さるように庇(ひさし)を出しています。そして、列車が鳴らす汽笛を合図にいっせいにその庇をパタパタと折りたたみ、列車が通り過ぎると今度はいっせいに降ろします。しかもこの一連の動作、実に見事に統制が取れているんで何回見ても面白い光景です。日本のテレビでも紹介されていましたのでご存知の方が多いと思いますが、ヨーロッパ人などの外国人もたくさん訪れています。バンコクから日帰りも出来る距離ですので、一度訪問して見てはいかがでしょうか。

 

列車が来ると庇はこの通り(鉄道市場)(左) 列車が行った後の市場(同じ位置で撮影)(右)

列車が来ると庇はこの通り(鉄道市場)(左) 列車が行った後の市場(同じ位置で撮影)(右)

 

名残惜しいメークローンでタイ旅紀行に終止符

 次は、バイクタクシーに乗って駅から7㎞ほどのところにあるラーマ2世公園に行きました。入場料 20 バーツを払って入園、敷地は広大でかつきれいに手入れがされている美しい公園でした。建物も保存状態が良く、中にはその当時の陶磁器・各種楽器・装飾品・調度品などが飾られていました。月曜日だったせいもあって、人はまばらでゆっくり見学をすることが出来ました。

 最後にドーンマノラー水上マーケットに行きました。平日のためここもまた観光船乗り場は閑散としています。1人で客待ちをしている船頭にいくらか聞いてみると600バーツと言いましたが、500バーツ(日本円で 1,300円くらい)に値切ったところで乗ることに決めました。1 8人くらい乗れる大きな船を1人でチャーター、王様気分で出発です。お土産物屋やレストランのあるところを通り抜け、運河から川の本流に出てまた戻ってくるというルートで所要時間は1時間。途中雨が降ってきたりはしましたが、船からの景色はすばらしく、十分楽しむことが出来ました。

 帰りはまたメークローン駅まで戻り、列車が発車するまでの待ち時間に再度Railway Market に行き、名残を惜しんできました。今回の旅で、今まで続けてきた旅紀行に終止符を打つことになりますが、一度も大きなアクシデントにも会わずに、楽しい旅行ができたことは “チョークディー(幸運)” だったの一言です。今までありがとうございました。ご縁がありましたらまたいつの日にかお会いしましょう!サワディークラップ!!

 

落ち着いた雰囲気のラーマ2世記念公園(左) こんな大きな船に一人で乗りました(右)

落ち着いた雰囲気のラーマ2世記念公園(左) こんな大きな船に一人で乗りました(右)

 

「コンテンツ提供:D-Mark Magazine」 ref.同誌第19号掲載PDF版

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