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日タイロングステイ交流協会

メーホンソーン旅紀行 ~ラムプーン・チェンマイ・メーホンソーン~

2008年12月01日(月)

メーホンソーン旅紀行

ラムプーンチェンマイメーホンソーン

 

 昨年の5月にメーホンソーン県の「パーイ」という町までは行きましたが、時間の都合でメーホンソーン市(メーホンソーン県の県庁所在地)までは行けなかったので、今回チャレンジしました。ここはタイ北西深部ミャンマーとの国境にあるため、今回だけはやむを得ず飛行機も利用しました。旅の日程は次の通りです。

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旅程(2008年11月8日~10日)

11月8日(土) 18:05 ホアランポーン駅発
11月9日(日) 08:30 ラムプーン駅着(夜行寝台列車) 08:50 ラムプーン発 ⇒ ハーンドン ⇒ チェンマイ ⇒ パーイ⇒
17:00 メーホンソーン着(ロットゥー)
11月10日(月) 10:00 メーホンソーン発 ⇒ パーイ ⇒ 15:15 チェンマイ着(ロツトゥー) 19:10 チェンマイ空港発 ⇒
20:30 スワナプーム空港(飛行機) ⇒ 22:00 自宅

 

今回の旅はハプニング続き

 当初の計画では、チェンマイまで列車で行き、バスでメーサリエン経由(南回り)メーホンソーンに行くつもりでしたが、列車の到着が2時間も遅れてしまっため急遽途中のラムプーンで下車。ここからバスで行くことに変更しました。南回りの場合、チェンマイ発のバスは一度ラムプーン近くに戻ってきてからメーサリエンに行くので、時間短縮が出来ると思いました。ところが、ハーンドン(メーサリエンに行くバスの通る町)まで出て待つこと1時間20分、バスは一向に来ません。

 時刻はすでに10時半を回っていましたので、南回りではもう今日中にメーホンソーンまで辿り着けません。またもや計画変更、北回りにすれば所要時間約5時間と南回りより約4時間短いため、一度チェンマイまでバスで行き北回りのバスで行くことにしました。チェンマイのバスターミナルに着くと、今度はメーホンソーン行きのバスが満席とのことで途方にくれました。このままバンコクに帰るわけにはいかないので、バスターミナルのおじさん(名前をマナットさんと言いました)に何とかならないかしつっこく迫りました。すると、バスのエンジンカバーの上に座るのでよければ乗せてくれるというではありませんか。行きたいの一心でもちろんOKしました。しかしラッキーなことに、発車直前になってマナットさんに「別のロットゥーに一つだけ空きがあるのでここに乗りなさい」と言われ即乗り換えました。マナットさんにはせめてものお礼にとお菓子を買ってきて差し上げました。

 

夕日を受けて光り輝く2つの寺院

ワット・チョーンカム(左)とワット・チョーンクラーン(右)

ワット・チョーンカム(左)とワット・チョーンクラーン(右)

 チェンマイを12時半に出発。以前来たことのあるパーイの町を通過して、急な山道を登り降りすること約5時間、メーホンソーンに到着です。いつもの通り、まずはホテル探しからです。たまたま車の中でメーホンソーンに住むユタチャイさんと話ができ、彼から紹介をしてもらった2~3のホテルを当たった結果、ジョンクム・ゲストハウスに決めました。バンガロータイプでエアコン付き一泊300バーツでした。

 宿が決まると早速メーホンソーンの町の見物。まずはこの町のシンボルで町の中心にあるチョーンカム池のほとりに建つ、ワット・チョーンクラーンとワット・チョーンカムの2つのお寺です。向かって右側、金色の大きなチェディーを持った寺院がワット・チョーンクラーン。屋根に付いている小さな飾りが、風に吹かれて風鈴のような涼しげな音を出していました。そして左側、中央に背の高い多重層の塔があり、落ち着いた雰囲気の寺院がワット・チョーンカム。どちらも重層の屋根を持つ木造建築で、ビルマ様式の影響を強く受けています。夕日を受けて光り輝く2つの寺院は池の水面に美しく映えて、まるで双子の寺院のように見えました。

 

幻想的なメーホンソーンの夜景

 日が暮れると池の回りに市(ナイトバザール)がたち多くの人で賑わいます。そこをぶらつきながら夕食を済ませたあと、近くの山の上にあるワット・プラタート・ドイ・コーンムーでお祭りがあるというので行ってみることにしました。山頂まで行く車があるというので探してみましたが、誰に聞いても知りません。あきらめて歩いて登ることにしましたが、道には灯り一つない上、他に登る人の姿も見えません。階段は全部で306段、それ以外に急な坂が沢山あり、上に着いたときには息も絶え絶え、大きな深呼吸をしたら心臓が口から飛び出るのではないかとさえ思いました。

 山頂には沢山の夜店と人出があって、舞台ではタイダンスが奉納されていました。お寺の本堂のところでは多くの善男善女がお祈りをしていたので、私も旅の安全と無事を祈念してきました。山頂からメーホンソーンの町を見下ろすと無数の町の灯りが瞬いていて、そのすばらしい夜景に何か幻想の世界にいるような気分になりました。帰りはまた歩いて降りましたが、下に着いたときには足がガクガクして暫く歩けませんでした。ゲストハウスに戻って管理人と暫く話をしましたが、ここメーホンソーンの近くに山岳民族が沢山いるとのこと。特にパドン族(首長族)は近くに住んでいるので必見をとのことでしたが、時間に余裕がなかったため次回訪問することとしました。

 

山頂で仏様のご利益が!

 翌日は早起きをして市場に行ってみました。朝5時にも拘わらず買い物客が一杯で活気に溢れていました。朝食にジョーク(半分形が無くなるまでとろとろに煮込んだお粥)で腹ごしらえをしてから、帰りのバス予約のためバスターミナルへ。バスはすでに満席に近い状態でしたが、運良く10時発のロットゥーに1つだけ空席があったので即予約。

 

何となく親近感の涌く表情の仏様

何となく親近感の涌く表情の仏様

 発車までの3時間で、再度昨日の山へ登ることにしました。昨日は歩きで40分かかりましたが、今度はバイクタクシーでたったの10分で頂上に到着です。あいにくと霧がかかっていて期待していた町の景色は見えませんでした。さらに上に行くと大きな仏様の立像がありましたが、非常にユーモラスな顔で、何となく親しみが湧いてくるように感じました。また、山の裏側からは遠くミャンマーの山々がパノラマ状に見え、いかにも国境の町といった雰囲気がありました。最後に、昨日に続き本堂の仏様に旅の安全と幸運をお祈りした後、もう一度メーホンソーンの町を見下ろしたら、何と霧の一部が晴れて町と空港の滑走路が見えるではありませんか。これは仏様のご利益に違いないと感激しました。

 バスの時間が迫っていたので帰りたくない気持ちを抑えて下山することにしました。ロットゥーは10時にメーホンソーンを出発し、途中パーイを経由して15時半にチェンマイ到着。飛行機の出発まで時間があったのでチェンマイの町をぶらつきました。この日はちょうどローイ・クラトン祭りの前日で、色とりどりの綺麗な紙製のクラトン(灯篭)が公園や広場に所狭しと吊り下げられていました。チェンマイのローイ・クラトンはスコータイと並んで有名ですので一度見たいと思っていましたが、残念ながら7時過ぎには飛行機に乗ってバンコクに戻りました。来年のローイ・クラトンには再度チェンマイに戻って来たいと心に誓いました。

 

霧の切れ目からメーホンソーンの町と滑走路が(左) 男前の仏様と僧の説教を聴く信者(右)

霧の切れ目からメーホンソーンの町と滑走路が(左) 男前の仏様と僧の説教を聴く信者(右)

 

「コンテンツ提供:D-Mark Magazine」 ref.同誌第13号掲載PDF版

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