東北タイ旅紀行 ~ルーイ県プークラドゥンへの旅~
2008年01月01日(火)
東北タイ旅紀行
~ルーイ県プークラドゥンへの旅~
今回はまだ行ったことのない「ルーイへの旅紀行」です。まずは例によって旅のスケジュールを書いてみましょう。
旅程(2007年12月1日~4日)
1日目 | 18:40 | ホアランポーン駅発 (夜行快速列車 車中泊) |
2日目 | 06:34 | ウドンタニー駅着 ⇒ 07:50 ウドンタニー発 ⇒ 11:00 ルーイ着 (バス) (泊) |
3日目 | 08:45 | ルーイ発 ⇒ 10:30 プークラドゥン着 (バス) ⇒ 14:00 プークラドゥン発 ⇒ 19:30ピサヌローク着 (バス) ⇒ 21:58 ピサヌローク駅発 (夜行寝台快速列車) (車中泊) |
4日目 | 05:10 | ホアランポーン駅着 |
空腹の夜行列車でウドンタニーへ
ルーイ県といっても恐らく皆さんにはあまり馴染みのない名前かと思います。ルーイはイサーン地方のラオス国境にある県で、以前はイサーン地方の中でも貧しい県と言われていました。しかし、最近では気温が低いことを利用してブドウや梨などの栽培が進み、タイ王国最初のワイン産地(※)として有名になり、大きなホテルも立ち並ぶほどに変身しました。ルーイには鉄道が通っていないため、まずは最寄のウドンタニー駅を目指して旅を始めます。
※タイ王国最初の本格的ワインである『シャトウ・ドゥ・ルーイ』は1996年・第1回アジア欧州会議でフランス大統領から評価されて注目を集め、現在は日本にも輸入されています。
出発の日は、5時に仕事が終わる予定でしたが時間が延びて5時20分に会社を出発。車を飛ばして最寄の地下鉄の駅に行き、そこから地下鉄でホアランポーン駅に駆けつけた結果、ぎりぎりで列車に飛び乗ることができました。この騒動で夕食も取れなかったため、ジュース1本での夜行列車の旅…、やはり途中で空腹のため何回か目が覚めました。
将来に大きな夢を持つ若い修行僧

早朝の静かな雰囲気のウドンタニー駅
翌日朝早くウドンタニー駅に到着。まずは腹ごしらえと、駅前の食堂でバミーとカオパットをかっ込んでようやく元気が出てきました。休む間もなくサムローを走らせてバスターミナルへ、ルーイ行きのバス探しです。運の良いことにちょうど出発しようとしているルーイ行きのバスを見つけ乗り込みました。まずはひと安心…、約2時間掛けてルーイに到着です。
早速ルーイの市内観光に出かけましたが、町の人に聞いてもここには遺跡や景色の良いところがないとのこと…、行き当たりばったりで近くの水上公園に辿り着きましたが、ここは非常に綺麗に整備され美しい公園でした。それから、いつものようにここで一番大きなお寺に行きたくなり、近くを通りかかった修行僧に聞いてワット・シースッタワートというお寺に行きました。公園から表の通りまでしばらく修行僧と一緒に歩いたのですが、お寺での修行のことや将来の夢などいろいろ話を聞くことができました。

東北タイのサムロー(BKKと形が違います)(左) 将来に大きな夢を持つ若い修行僧たち(右)
ポスターの絶景に一目惚れ
この日は早めにホテルを見つけチェックインしました。ふとフロントの壁に貼られたポスターの綺麗な山の写真が目に入りました。そこにはプークラドゥンと書いてあり、フロントの人に場所を聞いてみるとルーイからは結構遠いと言われました。でもどうしても行きたくなり、この日は翌日に備えて夕食もそこそこに就寝しました。
3日目の朝早くバスターミナルまで行き、まずはプークラドゥンへの行き方調査です。切符売り場の人や運転手らしき人に聞いて、やっとコーンケン行きのバスに乗って途中下車すれば良いことが分かりました。早速切符を買ってバスに乗車。今回も降りるところが分からなかったため、車掌に目的地で知らせてくれるよう頼みました。
バスに揺られること約2時間でプークラドゥンに無事到着です。実はホテルでポスターを見るまでプークラドゥンのことは知らなかったのですが、ここは国立公園にも指定されているタイ屈指の景勝の地で、山の上にはバンガローもあります。多くのタイ人にとって一度は行ってみたいところだそうです。
プークラドゥンでの出会いと別れ

プークラドゥン入り口のチケット売り場
バス停からさらにソンテオで20分ほど走ってプークラドゥンの入り口に到着です。入り口でまごまごしていたら、家族連れで来ていた女の人が親切にも入園の仕方を教えてくれました。入園料を払っていよいよ入山です!この家族連れはチョンブリーから来たそうで、頂上のバンガローに2泊するのだそうです。私はその日の夕方にはピサヌロークに行かなくてはならなかったので、山の中腹まで登って折り返して来ることとしました。始めは元気良く登り始めましたが、予想外に急な斜面で20分も歩くと息も絶え絶え、足もガクガクしてきました…。
それでも、一緒に登る仲間がいたので話をしながら、励まし合いながら途中の休憩所まで何とかたどり着きました。休憩所でカキ氷を食べたのですが、これが何とおいしかったことか…。疲れが吹き飛ぶような思いでした。景色の良い場所で皆と記念撮影をして、名残惜しかったけれど私はここで山を降りることにしました。皆はまだ4時間ぐらい掛けて頂上を目指します。プークラドゥンを後にして、またバスでピサヌロークに向かいました。途中バスからプークラドゥンを見るとの、奇妙な形の山が別れの挨拶をしてくれました。夜7時半にピサヌロークに着き、10時の夜行列車に乗りバンコクに戻ってきました。

折角の記念撮影も日陰のため失敗作(左) タイにもこんな奇妙な形の山があります(右)
「コンテンツ提供:D-Mark Magazine」 ref.同誌第27号掲載PDF版