パタヤで話題の”エコビレッジ” ~ホースシューポイント~
2007年02月01日(木)

パタヤビーチの夜景
タイのロングステイと言うとまずバンコクやチェンマイの名前が挙がりますが、最近注目されつつあるのがバンコクからそれ程遠くもなく、都会でもなく田舎でもなく、ビーチのある国際都市パタヤ。バンコクの東南約150キロ、スワンナプーム国際空港からなら僅か1時間足らずというアクセスの良さ! 今回はパタヤでのロングステイについてご紹介致します。
いつも欧米人で賑わう 国際的ビーチリゾート
パタヤ近辺には意外と多くの日本人が滞在しています。殆どはパタヤのあるチョンブリ県や隣のラヨン県をカバーする東部臨海工業地帯に集中している日本企業の赴任者とそのご家族です。最近の工場はパタヤ近くにあるタイ最大のレムチャバン港周辺に立地する傾向にあり、ますます日本人が増加してきました。そのほか観光やゴルフで何度もタイに来ているうちにタイの魅力に取り憑かれた中短期滞在者や、タイに赴任した経験のあるロングステイヤーもいます。パタヤ以外に勤務していた退職者でもロングステイ先にはパタヤを選ぶといったケースも多いようです。人気の理由はバンコクからのアクセスの良さ、生活の便利さ、海と山を備えた自然環境等々ですが、一方でパタヤは古くから欧米人の観光や保養地と言ったイメージが強く、日本人ロングステイ好適地として取り上げられることが少ないのも事実です。
パタヤの街は長さ3.5キロのビーチに沿って大小のホテルや飲食店、土産物店が所狭しに並んでいます。いつも多くの外国人観光客で賑わっており、国際的ビーチリゾートとして一種独特な開放感があります。最近は欧米露人だけでなく、韓国や中国からも暖かい陽射しを求めて来たり、自国のゴルフブームに乗せられて特訓に来るといったケースも増えています。日本人も、特にゴルフ好きの人たちなどは、旅行会社を通さずにフリープランでパタヤに来るグループをよく見かけるようになりました。
ロングステイ候補地としてのパタヤ

パタヤ山の手の丘陵地と分譲住宅の様子
リタイヤ後のロングステイを希望するご夫婦は、むしろこのような賑やかなところよりも自然の中で静かでゆったりとした生活を好む傾向があると思います。その場合は、ビーチから少し山の手に入った緑豊かな丘陵地に住む方が多いようです。パイナップルやタピオカ畑が一面に広がるこの丘陵地帯からは、海を見下ろすことのできる眺望に加え、たえず海からの風が清涼感を感じさせてくれます。パタヤの一等地とも言われていて、昔からタイの富裕層の別荘地としても有名なところなんです。今でもスケールの大きな邸宅があちこちに見られる一方で、最近では宅地化が進み、24時間セキュリティーのビレッジが多く建てられるようになりました。数十戸ごとに同タイプに統一された家々が整然と続くビレッジは分譲物件がほとんどですが、中には賃貸物件も用意されていて外国人には重宝されています。この辺りに住む場合、日用品程度はコンビニで揃えることが出来るのですが、生鮮食料品等の買い物は市街地まで行かねばならず、交通手段に若干の問題もあります。ただ、こうした居住者を対象にしたスーパーが山の手に建つ計画もあるようです。
このようにパタヤ・ロングステイの候補地としては、何ごとにも便利な市街地と、静かな自然の中でゆったりと過ごす丘陵地のいずれかになりますが、いずれにしてもスワンナプーム空港から四車線のモーターウェイをノンストップで約1時間というアクセスの良さ、緑豊かな広大な自然と青々とした海との両面を持つこの街は、一度来たら絶対にまた来たくなる魅力を持っています。昨年春頃大きく報道された政情不安について心配される方もいるかと思いますが、パタヤは国際観光都市であり政治色は非常に薄いので、安全な滞在先としてお勧めできると思います。また気になる医療については、国際レベルの高水準を誇るバンコクパタヤ病院があるのでこちらも心配要りません。

ロングステイヤー向けのエコビレッジ全景

エコビレッジ隣の有機農園
注目の”エコビレッジ” ホースシューポイント

定期的にホースショーも開催される
パタヤビーチから山の手へ15キロ、海岸からの風の心地よい緑豊かな大自然の中に私自身が長年滞在していたホースシューポイントというリゾート地があります。オーナーはタイの乗馬の第一人者であり、世界で初めてヨーロッパの古典馬術をアジアに伝えることを許されたという偉人。380万平米という広大な敷地の中には、160頭を超える馬とその牧場にアジア最大の乗馬施設、138室の瀟洒なホテルと150戸超の分譲住宅、そして数多くのスポーツ施設も完備しているほか、隣には昨年LPGAで宮里藍が優勝した名門ゴルフ場サイアムカントリーがあります。
また、自然に優しい環境対応リゾートを目指しているこの施設では、モデルケースとしてロングステイ向け「エコビレッジ」をオープン。全施設に給水ができる自営貯水池、伐採材・馬糞・生ごみなどを発酵させたガスによる発電、馬の糞を利用した有機農場での野菜栽培等が行われており、リサイクルによって電気・水道・農作物を自給する施設としてタイ国内外から注目を浴びています。
エコビレッジは3棟の低層施設で全12室、もちろん家具・家電製品はひと通り整備されていて、ミニキッチンもあります。パタヤ市街地へのシャトルバスを利用すれば買物や外食にも苦労しません。また、共同で楽しめる歓談室やランドリー室のほか、ホテル内の諸施設を自由に使用でき、緑に囲まれた庭園の散策やマイ農園でのプチ収穫体験、貯水池での釣り等を楽しみながら、ゆったりとした優雅な時間を過ごすことができます。もちろん日本人も常駐していますのでスタッフとの意思疎通も困りません。ロングステイというと、一般的に長期間滞在というイメージがありますが、ここでは1ヶ月単位での滞在も可能ですので、日本の寒い時期や短期休暇でのご滞在、花粉症等でお悩みの方の中短期滞在にもお勧めです。

緑に囲まれた庭園を馬に乗って散策することもできる

ドーム式の馬場アリーナ
なお、ホースシューポイントの詳細につきましては、インターネットで「ホースシューポイント ロングステイ」のキーワード検索でご覧いただけます。お問合わせは
[yamaguchi@horseshoepoint.com]
までメールをいただければ詳しくお答え致します。
■ 記事・写真提供
山口 正武 氏(やまぐち まさたけ)
台湾出身、66歳。
1988年~2006年にタイの開発会社(住宅・ゴルフ場)代表、2006年~2010年、ホースシューポイント副社長として活躍。